2011年5月7日土曜日

京紀行(4) 5月3日

最終日。先ずは、国宝である鳥や野獣や蛙を人間に模した絵画で有名な寺にて。

絵は本来この寺の保有ですが、持って行かれたままでレプリカしか在りません。全4巻、甲と丙は東京、乙と丁は京都国立博物館に保管されてるそうです。教科書に載ってる最も有名な甲巻のユーモラスな動物戯画は、日本が世界に打って出てる漫画のルーツと言われてます。世界遺産とは到底思えない自然の中に埋れてそうな素朴なお寺で、大変気に入りました。


早朝の静寂なお堂の写真が気に入ってます。

(後で知ったのですが、この寺院の Wikipedia に載ってる写真と同じフレーミングでした。しかし、小生の写真は善財童子像がしっかり写ってます。d(゚-^*) )

お堂は、この寺の実質上の開基である 明恵(みょうえ)上人が勉強をするために、天皇から貰ったものらしく国宝です。明恵さんは、鎌倉初期に裕福な武士の家に生まれましたが、幼くして両親と死別し苦労され、そして有名になっても物欲がなかった方らしいとのことです。鎌倉時代は武士が仏教信仰を推進したため 7つもの宗派が誕生してますが、仏教宗派への拘りも持たなかった方らしく、浄土宗の開祖 法然を批判したりもしてます。浄土真宗の開祖 親鸞は同じ生まれ年、臨済宗の開祖 栄西に認められ宗派を継ぐよう要請されたが辞退したとの逸話もあります。また、運慶さん(運慶の息子説もあり)に作ってもらったと言われてる猫の像が好きだったらしく、心優しき方とお見受けします。

月をこよなく愛し、「月の歌人」とも言われており、一眼レンズのCM でも登場してます。

『くまもなくすめる心のかかやけば我が光とや月おもふらむ』
【通釈】隅々まで澄み切った心が、余すところなく輝いているので、自分の光だと月は思うだろうか。

  出典: http://www.asahi-net.or.jp/~sg2h-ymst/yamatouta/sennin/myoue.html

『山の端にわれも入りなむ月も入れ夜な夜なごとにまた友とせむ』
このお堂での歌なのでしょうか、暗闇の禅堂で、ただ一人、思索する心に月を友とした歌だと思うのですが。


次は、空海の高弟が創建し、その後、数々の兵火を経て、綱吉のお母さんが再建した お寺。お犬様の母は、京都の至る処の お寺関係に莫大なお金を使っており、結局インフレを起こさせたのではないのでしょうか。

次に紅葉で有名な隣の寺へ。このお寺の周りには、観光用の数々のお店が商売気を出してます。このお寺が保有してる重要文化財級の経文の虫干しのため一般公開するのに、特別拝観 1,000円で見れます。行きのバスで一緒だった若い研修僧侶らしき集団は拝観した模様ですが、小生には猫に小判 のため拝観しませんでした。この特別拝観は、三回に分けて公開するみたいで商売上手なお寺だなと感心しました。




境内には、八重桜系の花が、まだ咲いてました。


帰りの 早割「こだま
 の出発時間までには、まだ時間があるため、往復バス券で途中下車出来き 2月に予定してて行けなかった、天神様の近くの 桜で有名な神社 に行ってみました。もちろん天神様も。
さすがに、梅と桜の花は散ってましたが、咲いてた二つの桜品種系の写真です。珍しい緑の桜は、ギョイコウ(御衣黄)


夕食は、有名な料亭どころの おばんざい と 京料理の弁当をデパ地下で購入。それにプレミアムビールを添えて、早特「こだま」内で満喫し帰宅しました。

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4月30日~5月3日 京4日間。
宮内庁管轄3+神社4+城1+寺院9=17、うち世界遺産5ヶ所。お寺は、真言宗5、黄檗宗2、その他宗派2。
予算金額からは、42,732円(予定外の電池と靴代を除く) 節約できた旅でした。

追伸
デジイチ電池 調達について

http://turedurephot.blogspot.com/2011/05/1-430.html
電池忘れに気づき、iPhone ですぐさま検索して近くに ビックカメラを発見。世界遺産のお寺から、歩いて10分程。
充電器と電池を購入、約一万円也 (~_~;)
購入後、販売員に理由を説明して充電をお願いしましたが拒否されてしまいました。しかし、時間を掛けて、粘り強く折衝。やっとのことで説得し、一時間ほど充電してもらい、デジイチで撮影することが可能になりました。

終り